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【セルフブランディングの旅2】気づきを得て専業主婦から起業家になるまで

「私、何をやっているんだろう…?」

38歳の専業主婦、サエコさんは、ため息をつきながらスマートフォンを見つめていました。

子供たちが学校に行っている間、彼女はずっとSNSに投稿をしています。

育児の合間を縫って起業スクールに参加し、成功事例を学び「これならできる」と感じたはずだったのに、成果が出ないどころか迷いが増す一方でした。

SNSで発信しなきゃ結果が出ない」というアドバイスを受け、毎日何かしら投稿していたものの、反応は薄くフォロワーもほとんど増えない。

「みんなが言っていた通りにやったのに、何が悪いんだろう?」と自問する日々が続きました。

実はサエコさんは数年前から「自分も起業したい」と考え始め、いくつかの起業スクールに通ってきたのです。

成功事例に刺激を受け見切り発車で投稿を続けてきたものの、具体的なビジョンや方向性が見えていないままでした。

 

「良い母親」であることが最優先、いつしか自分を見失う

サエコさんは結婚してからずっと「良い母親でありたい」という気持ちを最優先にしていました。

子供たちのために毎日完璧に家事をこなし、育児を一生懸命に続けてきました。

彼女は家族のために自分自身の時間や夢をいつの間にか後回しにしてしまったのです。

「起業しても家庭とのバランスを取れるかな…?」
「ママとして失敗するわけにはいかない…」

と心のどこかでブレーキをかけている自分に気づきながらも、その気持ちを抑えてSNS投稿やビジネスのアイデアを無理に進めていました。

起業スクールで教えられた成功例をそのままコピーしても、自分の現実とはどこか噛み合わない。

それでも焦るばかりで、自分自身の心の声や本当の願望には耳を傾けられないままでした。

 

自己理解のないSNS発信がうまくいかない理由

サエコさんがSNSで発信していた内容は、他の起業家たちの成功例をなぞったもの

しかし、どれも自分らしさがなく、何か「借り物」のように感じていました。

「成功するためには継続が大事」「発信し続ければフォロワーが増える」というアドバイスを忠実に守り、毎日投稿を続けたサエコさんでしたが、どこか無理をしている自分に気づき始めます。

「これ、本当に私がやりたいこと?」

彼女は、いつしか「成功しなければならない」というプレッシャーに押され、自分の気持ちを見失っていたことに気づきました。

「他の人のやり方ではなく、自分に合った道を見つけなければダメなんだ」と感じるようになったのです。

サエコさんは、そこで一旦立ち止まり、SNSの投稿を止めました。

そして、次の質問を自分に投げかけます。

「私が本当にやりたいことは何だろう?」
「自分の心の声に従うと、どんな働き方がしたいのだろう?」

 

自分の心の声に気づく

ある日、サエコさんは子供たちが寝静まった後に静かな時間を持ち、自分自身と向き合うことにしました。

「成功するため」「人からどう見られるか」という外的な要因を一旦手放し、素直な気持ちをノートに書き出すことから始めたのです。

最初は何を書いて良いかわからなかったものの、次第に自分の中に眠っていた気持ちが少しずつ表れてきました。

そこに書かれていたのはシンプルな願望でした。

  • 「家族と一緒に過ごす時間を大切にしたい」
  • 「自分のペースで仕事をしたい」
  • 「無理をせず、自分が楽しめるビジネスをしたい」

このノートを見て、サエコさんは気づきます。

自分がやりたいのは他の成功事例に従うことではなく自分らしい働き方を見つけることだと。

その夜、サエコさんはふと自分が友人や近所のママたちに「ちょっとした手助け」をするのが大好きだったことを思い出しました。

彼女が得意とするのは家庭でのちょっとした悩みを解決したり、家事や育児に関するアドバイスをすることでした。

これなら無理をせず自然体で仕事を楽しめるかもしれない。

 

自分らしい起業へ

サエコさんは自分の心の声に従って、新しいビジネスプランを考えました。

それは「忙しいママたちに向けた、家事や育児の効率化サポート」という内容でした。

彼女自身がこれまで経験してきた家庭での知恵や工夫をシェアすることで、他のママたちをサポートできると思ったのです。

彼女のビジネスは以下のようなものになりました。

  • サービス内容:オンラインや対面で家事の効率化やタイムマネジメント、子育ての悩みに対するアドバイスを提供。
  • 対象:時間が足りないと感じている忙しいママたち。
  • スタイル:無理なくサエコさん自身も子供との時間を大切にしながら、自宅で仕事を行う。

このビジネスなら彼女自身のペースで働きながら、他のママたちをサポートできる。

SNSでの発信も無理なく続けられる自信が出てきました。

サエコはもう「成功しなければならない」というプレッシャーに押されることなく、自分のやりたいことに向かって一歩ずつ進んでいけると感じました。

 

自分に正直になることで起業は成功する

こうしてサエコさんは自分が無理をせず心から楽しめるビジネスを見つけ、起業に成功しました。

成功の鍵は他人の成功事例や「良い母親でなければならない」というプレッシャーに振り回されることなく、自分の心の声に従って行動したことにあります。

彼女は今、自分のペースで家事や育児と仕事を両立しながら、充実した毎日を過ごしています。

 

まとめ

サエコさんのストーリーを通して、「良い母親であらねばならない」というプレッシャーや、他人の成功例に従って焦る気持ちが、いかに自分を見失わせるかがわかりました。

立ち止まって自分自身の心の声に耳を傾けることで本当にやりたいことが見つかり、彼女は無理なく起業に成功したのです。

自分の心の声に従うことが、最も大切な成功への鍵かもしれません。

あなたもサエコさんのように一旦立ち止まり、自分らしい働き方を見つけてみませんか?