37歳のじゅんこさんは、小学生高学年の息子を育てながら専業主婦として家庭を支えています。

子どもが大きくなるにつれて、これからの養育費や教育費を考えると家計への不安が募り、「少しでも収入を得たい」と思うようになりました。

「とりあえずパートで融通の利く仕事を探すしかないか…」と自分に言い聞かせるじゅんこさん。

でも、SNSや雑誌で活躍する起業家たちの姿を見るたび、心の奥底で小さな火が灯るのを感じます。

「私も、あんなふうに自分の力で輝けたらいいのに。」

しかし、その気持ちを口にするのは恥ずかしく、家族や友人にも話せませんでした。

「どうせ私には無理だし、そんな夢みたいな話、笑われちゃう…。」

 

無料相談会との出会い

ある日、「起業を支援するママ向け相談会」の広告が目に留まりました。

「無料なら話を聞くだけでもいいかも。」

そう思い、勇気を出して会場に足を運びました。

相談会では、同じように何かを始めたいと考える女性たちが集まっていて、じゅんこさんは初めて「自分の気持ちを話してもいい」と感じました。

相談員との対話の中で、じゅんこさんの心に隠れていた記憶がよみがえります。

「昔、美術が得意で、絵を描いたりデザインを考えたりするのが大好きでした。」

その言葉を聞いた相談員が微笑みながら答えます。

「収入を得る方法を考える前に、自分が本当に好きなことや得意なことをもう一度見つめ直してみませんか？」

その言葉にじゅんこさんはハッとしました。

「好きなことを活かして収入を得る…そんな方法もあるんだ。」

 

家族の応援を受けてデザイン学校へ

じゅんこさんは帰宅後、相談会で得た気づきを夫に初めて話しました。

「子どもにこれからお金がかかるのに、私が学校に通ったら家計に負担をかけるかもしれない。それでも、本気でデザインを学びたいの。」

じゅんこさんの言葉に、夫は静かにうなずきました。

「本気なら応援するよ。今まで家族のために頑張ってきたんだから、次は自分のために頑張れ。」

次の日、両親にも相談すると「私たちも手伝えることがあれば言ってね」と背中を押してくれました。

家族の支えを得たじゅんこさんは、勇気を出して地元のデザイン学校への入学を決意しました。

 

新しい世界での挑戦と成長

学校生活は、育児と家事に加えた学びの日々で大忙しでしたが、学ぶことが楽しくて仕方ありませんでした。

美術が得意だったじゅんこさんは、デザインの基礎をすぐに吸収し、課題を通して作品を作り上げる喜びを感じる毎日を送りました。

学校を卒業した後、じゅんこさんは地元のカフェから初めての仕事を受注しました。

「広告用のチラシを作ってほしい」と依頼されたじゅんこさんは、心を込めてデザインを仕上げました。

「このチラシ、本当に素敵！ありがとう！」と喜ぶ依頼主の言葉に、じゅんこさんの目には涙が浮かびます。

「私にも、こうして人の役に立てる力があるんだ。」

 

未来に向けて

今では、じゅんこさんはフリーランスのWEBデザイナーとして地元の企業や個人からの依頼を受けるまでになりました。

SNSでも作品を発信し、少しずつ新しい仕事やつながりを広げています。

「好きなことを諦めずに挑戦して本当によかった。」

じゅんこさんはこれからも、自分らしい働き方を模索しながら歩み続けます。

 

まとめ

じゅんこさんの物語は、「好きなことを活かして働く」という新しい可能性を教えてくれます。

どんなに小さな一歩でも、好きなことを信じて踏み出せば未来は変わるのです。

あなたも、じゅんこさんのように一歩を踏み出してみませんか？